法人設立
法人の種類と特徴
会社設立を検討する場合、様々な会社形態があるなか、どの形態で設立するのか迷う場合も多いことと思います。出資の仕方や出資者の責任の有無などによって形態が異なります。ここでは、法人の種類とそれぞれの特徴を見ていきます。
株式会社 | 合同会社 | 合名会社 | 合資会社 | 有限会社 | |
最低出資金額 | 1円以上 | 2円以上 | 新会社法施行により新規の設立はできない | ||
取締役の任期
※株式会社以外場合は社員という |
原則2年(定款で定めることで最長10年) |
無期限 | |||
最高決定機関 | 株主総会 | 全社員の同意 | |||
会社の代表者 | 代表取締役 | 代表社員 | 社員(代表社員を定めてもよい) | 社員(代表社員を定めてもよい) | |
登録免許税 | 15万円 | 6万円 | |||
公証役場での定款認証 |
必要 約92,000円(電子定款は52,000円) |
不要 (定款貼り付け印紙40,000円は必要) |
法人設立の流れ
1 登記する際に必要な事項と法人印の作成
法人登記申請のために、以下の書類等を準備する必要があります。
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必要書類の準備に伴い、申請時に使用する印鑑が無い場合には、印鑑を作成して印鑑登録をしておく必要があります。印鑑登録は市区町村で行うことができます。
なお、ここで作成する必要がある印鑑とは、法人登記申請時に使用する代表者の印鑑のことです。この時点では会社はまだ設立されていないので、会社の印鑑はまだ必要ありません。まだ印鑑登録はできませんが、先に会社の印鑑を準備しておくことは可能です。
2 定款の作成と認証
法人登記申請時に法務局へ提出する書類のひとつに「定款」があります。「定款」とは、会社の根底となる規則を記載した書類のことです。法人登記申請の前に、まずは定款を作成して、認証することが必要になります。
定款には、「絶対的記載事項」という、必ず記載しなければならない項目が定められています。この「絶対的記載事項」が漏れていたりすれば、定款は無効になってしまいますので、作成時には注意が必要です。
絶対的記載事項は以下の6項目です。
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これらの「絶対的記載項目」以外にも、会社独自の規則も定款に記載することが可能です。また、事業目的として定款に記載していないものは、会社の事業として行うことができません。
もしも将来的に行う可能性がある事業があるのなら、あらかじめ定款に記載しておくと良いでしょう。
定款の作成が済めば、次は定款の「認証」をする必要があります。定款は公式な文書のために、記載された内容が正しいものかどうかを第三者に証明してもらう必要があり、この手続きが「定款認証」です。認証を行うことで、はじめて有効な定款として認められます。
定款認証は、会社の本店所在地を管轄する法務局に所属する「公証役場」で行います。
3 資本金の払込み
定款に記載した資本金を、発起人個人の銀行口座へ振り込み、銀行で「払込証明書」を作成してもらいます。会社名義の銀行口座は会社設立後しか作れないため、振り込んだ資本金は、設立後に会社名義の銀行口座へ移動することになります。
なお、資本金振込を済ませたら、2週間以内に法人登記申請をする必要があります。
資本金は「1円」でも会社を設立することは可能ですが、資本金は「会社の体力をあらわす指標」として見られるために、資本金が多いほど社会的信用を得やすく、融資を受ける際や新規の取引を開始する際に有利になります。
一般的には会社設立時の資本金は100万円~1,000万円程度が目安とされています。
通常、設立初年度の会社は消費税を免除されますが、資本金が1,000万円を超える場合には、この消費税免除の特例は適用されず、消費税の課税対象となります。このことからも、起業時の資本金は多くても1,000万円未満に抑えられるケースが多くなっています。
4 必要書類作成と登記申請
会社設立の法人登記申請は、会社の本店所在地を管轄する「法務局」で行います。「登記」とは、「会社の存在や事業内容などを、社会へ公示するための制度」のことを指す言葉です。
法務局で法人登記申請する時には、以下のものが必要になります。
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法人登記の申請書は、法務局のHPからダウンロードすることができます。また、法人登記申請時には、登録免許税という税金を納める必要があり、登録免許税支払いのために収入印紙が必要になります。株式会社の場合の登録免許税は15万円になります。
窓口に申請書類を提出して法人登記の申請が済んだら、会社設立の手続きはこれで終了です。登記の申請書を法務局の窓口に提出した日が、会社の設立日となります
法務局のなかでの登記処理が完了するのを待つ必要があり、通常は1週間から2週間程度で登記が完了します。
5 法人設立後の手続き
法人設立後に行う手続きとしては、以下のようなものがあります。
- 税務署への届出
- 都道府県税事務所への届出
- 市町村への届出(東京23区については不要です)
- 社会保険事務所への届出
- 労働基準監督署への届出
- ハローワークへの届出
- 日本政策金融公庫、自治体などの創業融資の申込み
6 まとめ
以上のように会社を設立するまで、会社を設立した後には様々な手続きが必要です。
起業する際にあまりコストを掛けたくないという理由で、これらの手続きを全て自分でするという方法もありますが専門的な法律手続について書籍を読んで勉強したり、申請書類を書いて提出すると1~2ヶ月の時間を取られてしまいます。そのようなことに時間を取られるくらいなら、本業の準備に専念して時間を使う方が合理的です。